2025/04/28 04:38
和食の講師をしていることもあり、一番好きなドイツ料理はなに?とドイツの方に聞かれることがよくあります。
そこで考えるのが、シュニッツェル(カツレツ)は美味しいけれど...1番好きなわけでも…フライドポテトもおいしいけれど、シュパーゲル(ホワイトアスパラ)も好きだけれど、、うーん、一番好きなのはケーキ!となります。そういうと、聞いた人は意外な顔をすることが多いのですが(ケーキは料理ではないですしね)、カフェが好きな私はケーキももちろん大好き。ドイツのケーキにはいろんなエピソードもあり、語れることもたくさんあるのです。

ドイツのケーキは、日本から来た方はまず大きさに驚かれるかもしれません。
1ピースが大きい。クリームなどが何層もあって、背が高い!
まず、ドイツのケーキは、焼きっぱなしの、素朴なクーヘン(バウムクーヘンのクーヘンも同じ意味)と
クリームやフルーツでデコレーションされたトルテの2種類に分かれます。
上の写真で言うと、手前がTorte、奥に写っていて、四角くカットされるのがKuchenになります。

日本でも聞いたことがあるかと思いますが、ドナウウェレ(ドナウの波)、フランクフルタークランツトルテ(こちらの上の写真のもの)や、シュバルツワルダーキルシュトルテ(黒い森のさくらんぼのケーキ)など、地域の名前が付いたものもたくさんあります!
たまに、ベイクドチーズケーキを焼くときに、底のクッキー生地をめんどくさくて省くと、これはケーキじゃない!
ケーキには底がないと!と、夫に言われてしまいます。(それでももちろん喜んで食べますが!)
ドイツのケーキには、底がないといけない、そんな決まりもあるようです。ただでさえ、ボリュームたっぷりなケーキ、底部分がおいしくないと、つい残してしまいたくなります。
ケーキの底部分が美味しいケーキ屋さん(コンディトライ)は、私の中で美味しいケーキ屋さん認定です!
それから、カフェなどでケーキが運ばれてくると、ケーキにフォークが刺さっていることもあるので
びっくりしないでください。これもよくあること。店員さんにとっては、フォークを落とすことなく運べて
良いのかもしれないですね。

また、大きなコンディトライだと、ケーキの注文の仕方にも特徴があります。
席を決めたら、ケーキのあるカウンターに行って、ケーキを選ぶのですが、そこにいる
店員さんに、これ、お願いします。などと言って、番号の書かれたチケットをもらいます。
そして席に戻ったら、注文を聞きに来た(別の)店員さんに、そのチケットを渡して飲み物を頼みます。
そうすると、自分が選んだケーキと飲み物が運ばれてくる、という仕組みです。
伝統的なコンディトライでは、日曜日はお茶はポットサービスのみ、と言われたこともあります。
グラス一杯からの注文が出来ないという事でした。
いつものブログよりもずっと文章が長く写真が多くなってしまうのはやっぱり
ドイツのケーキには語りたくなるエピソードがたくさんあるということ!
自宅で焼く誕生日のケーキや、お招きするときのケーキの準備の仕方や、
カフェで提供されるオリジナルの手作りケーキとか、、まだまだケーキのエピソードがあります。
それについては、またいつか。